環境問題とリスコミ

 

<社会と企業が成熟していくための環境問題のリスクコミュニケーション>

<「安心」を得て生活を楽しむことのできるリスクコミュニケーション>


 日本で環境問題を議論する場合、環境法令などの排出基準に直罰規定があり、基準値を超えるか超えないかという議論に収束しがちで、そもそもの化学物質の濃度や排出量から与えられる確率的影響度(リスク)を認識できにくい環境がある。

 このため、客観的事実をもとにしない風評被害や、基準値を満足しておりかつ一般生活からのリスクよりはるかに低いリスクでありながら、製品回収を行わざるを得ない状況に陥るなど、経済的、精神的な損失(環境問題)がたびたび発生している。

 そこで、種々の化学物質や放射線などについての健康に関する確率的影響度(リスク)について、一般生活における普遍的な行為(食物、野菜に含まれている天然由来の発ガン物質の摂取や、雨中の酸性物質による酸化力、ウイルス感染による確率的影響など)と比較し、確率的影響度(リスク)を、分かりやすく理解できるしくみを作り、理解を進める必要がある。

 また、化学物質や放射線に対する人間の持つ回復力についても、分かりやすく理解できるようにする。

 これらの一連の、環境問題のリスクコミュニケーションは、社会と企業が成熟していくためには、必須条件であることは明確であり、また、社会と企業が目指す理想のリスク管理技術こそが、今後日本の社会と企業が目指す、日本にしかできないリスク管理技術となるはずである。


日米の環境基準比較


 福島原発事故以降、効果的なリスクコミュニケーションが求められている
 このような、不安要素がますます増加するこれからの社会で、安心を得られる「ミチスジ」が必要とされている。

 この解決には、自分自身でリスクの本質を理解し判断できる機会(リスコミ)をもつことで、自分自身の安心感を得るしか解決方法がないと考えられる。

放射線のリスコミ