総合評価落札方式の絶対評価と相対評価

<クマ:自分の生い立ちを調べているクマムシ>

<Koby:一緒に調査している科学オタク>



Koby:国土交通省と地方自治体が推奨する公共工事の総合評価落札方式についての考察。
詳細は下の表にまとめたが、総合評価落札方式は、標準的な技術・工法を前提とし、価格のみの競争だった、これまでの方式とは異なり、新しい技術やノウハウといった価格以外の要素を含め総合的に評価する新しい落札方式のことじゃ。
工事内容や周辺環境に応じた技術の評価により、工事の品質アップや工期の短縮、ランニングコストを含むトータルなコストの削減、自然環境や住環境の保護など社会的な要請への対応を実現することができる。
環境リスク評価と同様、絶対評価と相対評価のバランスが重要なんじゃな。

これらの一連の評価手法は、社会と企業が成熟していくためには、必須条件であることは明確じゃな。


総合評価落札方式


表1  絶対評価と相対評価
比較項目絶対評価相対評価
人事・教育他の人の成績を考慮に入れず、本人の成績そのもので評価しようとするもの複数の被験者、試料の間で相対的に行うもの
環境影響化学物質の無毒性量や耐用1日摂取量など実験に基づく評価種々の化学物質などの健康影響(リスク)について、一般生活の普遍的行為(食物、野菜中の天然由来の発ガン物質の摂取や、飲酒、喫煙、ウイルス感染など)と比較すること(リスコミ)
総合評価落札方式ライフサイクルコストを含めた総合的なコスト、工事目的物の性能・機能、環境の維持や交通の確保等の社会的要請事項に関する技術評価技術評価と価格を総合的に考慮して落札者を決定する評価






参考文献

技術とノウハウを活かした公共工事を目指して
―総合評価落札方式パンフレット―国土交通省国土技術政策総合研究所
http://www.nilim.go.jp/lab/peg/sougou_panhu.htm
http://www.nilim.go.jp/lab/peg/sougou_tebiki2.htm