太陽と放射線

 

<僕はクマムシ>

僕はクマムシのクマという1mmくらいのちっちゃな動物です。
いつもは、道ばたのコケなんかの中にいて、コケの樹液を吸って生きています。ところが、先生たちの研究で、宇宙空間で生きられることが分かりました。いまのところは、ほんの1週間程度の実験ですが。 自分でも、びっくりです。

宇宙空間では、強い放射線があり、また極度の真空状態で体は完全にひからびてしまします。けれど、僕は体の水分子を、トレハロースに置き換えて丸まってしまうこともその理由の一つだと先生たちは説明してくれています。
自分の強さに目覚めてしまった?わけでもないのですが、無性に生い立ちを知りたくなりました。
そこで、偶然ネットで知り合った(ムシの世界でも最近はインターネットが流行、体表面に広がる神経組織がヒトのインターネット網と偶然につながる現象で内部網とも言われている)自称科学オタクのKobyと調査開始です。

1.太陽と放射線

 Kobyが言うには、まずは生命誕生あたりから原子生命は強い放射線を受けているので、ヒントがあるのではということです。

その前に、Kobyはクマムシのクマに放射線のなんたるかを教えてくれました。

Koby:放射線はしってる?

クマ:全然。

Koby:!?。それじゃ、超簡単に説明するよ。

クマ:お願い。

Koby:まず全ての物質は、原子という粒々から成り立っているんだけど、この原子の粒々が、実はまた細かな陽子、中性子という粒々状の原子核とその周りを取り巻く雲状の電子で出来ているんだ。

クマ:ボクたちの体は粒々なのね。ばらばらになっちゃうことはないの。

Koby:いい質問だ。実際のところは原子核はすごく頑丈なんで心配ないんだ。ところが、この頑丈な原子核も壊したり、くっつけたりすることができるんだ。

クマ:どうやって?

Koby:それを行うにはものすごいエネルギーが必要なのは、想像できるだろう。今、これをやれる場所は、実は太陽や宇宙の星々なんだ。そして、原子核を壊したり、くっつけたりすることで、新たにものすごいエネルギーが生まれ、それで太陽が光っているわけだ。

クマ:そうなんだ。でも、放射線の説明にはなっていないような?。

Koby:ちょっとは、頭を働かせてくれ。新たなエネルギーを放射して太陽が光ってるんだ。その放射されているエネルギー線が放射線なんだ。

クマ:だとすると、放射線にさらされている地球の生物は、どうなるの。

Koby:すこしは、頭をつかったな。放射線には、種類がいろいろあって、今の地球の地面には害のないエネルギー線「光」が来ているわけだ。生物にとって、致命的になるのは、エネルギーが強い放射線で、原子核の高速破片のアルファ線、高速の電子のベータ線、そして、「光」とおなじ電磁波で特にエネルギーのつよいガンマ線なんだが、いまの地球では、ラッキーなことに、地球の大気と磁場の力で速度が弱められるとともに、無害なエネルギーにされちゃってるんだな。

クマ:すこし、分かったような。

Koby:すこし、分かればいい。そして、このエネルギーを地球上で有効利用しようと開発されたのが原子力発電所で、戦争に使用したのが核爆弾なんだ。

クマ:ということは、太陽はでっかい原子炉というか、爆発し続けている核爆弾のかたまりということなのね。

Koby:その通り。

Koby :さて、生命誕生と放射線について調査を進めるとしよう。まずは、ウイキペディァの地球の歴史をベースにひもといて行こう。

クマ:了解。クマにも分かるように、分かりやすく解説をお願いしま〜す。