自然放射線

 

<クマ:自分の生い立ちを調べているクマムシ>

<Koby:一緒に調査している科学オタク>

Koby:だいぶん、放射線についても詳しくなってきたと思うから、今回は、自然放射線の話じゃ。

クマ:「太陽と放射線」のところでも、はなしがあったように、太陽はでっかい原子力発電所みたいなものなんだから、太陽系ゆらいのものが、自然放射線ということでいいのかなぁ〜。

Koby:まぁ、そういうとこじゃ。厳密には、宇宙で作られた原子のなかにある確率で放射性元素も含まれておるので、太陽の核融合による放射線以外にも、自然界に存在する放射性元素は、多くなる。
この自然界にある放射性元素は、急激な反応はしないんじゃが、ある一定量の放射線を少しずつ出しながら、しだいには、安定した物質に変化していくんじゃ。
体重60kgの日本人では、カリウム40が、4,000ベクレル、炭素14が、2,500ベクレル、その他600ベクレル程度の自然放射線が、すでに体内に存在することが分かっているんじゃ。

当然、これらの放射性元素は、放射線を出しているので、その影響はあるんじゃが、平均的な日本人の自然放射線をあびる量は、年間1.5ミリシーベルトと低い量なので、体の抗酸化物質などの効果で中和されているんじゃ。

クマ:良かった。

Koby:しかし、中和されているとは言え、体に良くないのじゃが、カリウム自体は、自然界に存在する重要なミネラルで、ヒトの体では塩分を低下させて血圧の上昇を抑える働きなどを持つ必須元素なんじゃ。これもまた「もろ刃の剣」じゃな。

クマ:いろいろ複雑なんだなぁ〜。