ラジカル(活性酸素)対策:放射線と老化

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 放射線と生物の関係を考えるうえで、放射線を含む電磁波と生物の関係を考えることは重要です。

 放射線(γ線)は、みなさんもよく知っている電磁波の一種で、その波長の長短で大まかに区別されています。波長が最も短いものが、放射線(γ線)で、中間が太陽光線、長いものがテレビなどの電波です。

 つまり、放射線も太陽光線も基本は同じで、波長が違うものなのです。さて、そこで、生物と係わりの深いものと言えば、太陽光線です。ご存じのように太陽光線は植物の光合成の元です。

 太陽光線と放射線(γ線)の違いは大まかに言って、エネルギーの強さです。生物を構成する種々の化学物質に与える効果は基本同じです。太陽光線を使用する光合成の場合は、太陽光線のうち緑色以外の波長の光を吸収して、葉緑素を構成するクロロフィルで太陽光線の電磁エネルギーを受け取ります。

 電磁エネルギーを受け取った化学物質は、普通ラジカルという化学的に活性な状態となります。ラジカルな状態というのは、エネルギーを吸収して分子・原子中の電子がエネルギー的に高い軌道に変わったとことです。光合成の場合は、このラジカルな反応を安定的に行い、最終的に電磁エネルギーを安定な化学エネルギー(ATP)に変換、種々のグルコース(でんぷん)を製造します。

 エネルギーの強い放射線が化学物質に当たっても、同じ反応が起き、化学的に活性なラジカルが大量に作られます。ここで、重要な違いは電磁波を安定的な化学エネルギーへ変換するときの、ラジカルの取り扱い方なのです。

 つまり、光合成は反応がコントロールされ安定な化学エネルギーとして転換されるラジカルの割合が大きく、放射線の場合は、生成したラジカルがそのまま存在することです。

 ここまでくれば、植物には安定的に光合成をするためにフリーラジカルをうまく処理する抗酸化物質が必然的に必要で、この抗酸化物質が放射線が当たった時のラジカルについても効果があるということが理解できます。

 動物、特にヒトは、抗酸化物質の多くを植物から摂取する必要があります。ビタミンCなどはその典型的なものです。

 一口に抗酸化物質と言っても、その種類は大変多いのですが、植物由来の抗酸化物質として最近注目されているのがレスベラトロールです。また、植物の色素であるポリフェノールも種々の効果が研究されています。日焼けをしたときに、アロエ成分配合のローションが有効なのも太陽光線で発生したラジカルをアロエの抗酸化物質が処理しているからなのでしょう。

 

 <エネルギーを発生するときのラジカル対策>

 化学物質に電磁エネルギーなどの外部エネルギーが作用した場合のラジカル対策は、先の章で説明したとおりです。

 これとは別に、エネルギーを発生させる時にもフリーラジカルが発生します。動物、植物を問わずエネルギーを発生させる細胞内の重要器官はミトコンドリアです。

 ミトコンドリアは、生物の老化とも深くかかわっているのですが、このミトコンドリア内のフリーラジカルをコントロールしているのが、コエンザイムQ10らしいのです。

 電磁エネルギーを安定的な化学エネルギーに変換する葉緑素、化学エネルギーを細胞の活動用のエネルギーに変換するミトコンドリア、これらは細胞に閉じ込められた2種類の原始細菌である可能性が大きいと言われていますが、それぞれに有効なフリーラジカル対策が別々に存在してもおかしくはないわけです。

 以上のことを、考えると「ヒト」の場合、外部エネルギーが作用した場合のラジカルと、自身の活動用としてエネルギーを転換した時に発生するラジカル、2種類のラジカル対策が重要となってきます。

 植物由来の抗酸化物質と、ミトコンドリア用のコエンザイムQ10をバランス良く摂取することは、フリーラジカル防止対策(老化対策)に有効ではないでしょうか。

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