ミトコンドリアのアンチエイジング

<エネルギー転換のしくみ>DENNGIHA_1.GIF - 13,921BYTES

 ミトコンドリアでは、植物が太陽エネルギーから生産した糖類から、動物・植物など全てのの細胞でエネルギーを伝える源であるATPを合成します。もうすこし具体的に説明すると、植物の光合成で光のエネルギーがラジカル(活性状態)な化学状態を経て最終的に、安定かつエネルギー的に高位であるブドウ糖などの糖類に変化します。ミトコンドリアでは、エネルギー的に高位なブドウ糖などの糖類をエネルギー的に低位な糖類へ分解していき、最終的に二酸化炭素まで変換します。この過程で、エネルギー伝達の源であるATPが合成されます。

 この転換過程で重要な働きをするのが、CoQ10(ユビキノン)です。CoQ10は、図に示すようにH+(水素原子)を受けとるかたちで、ミトコンドリア内のエネルギー伝達を行っている重要な物質です。種々の化学物質は、エネルギーを得ると電子軌道が一段階上のラジカル状態にあることでエネルギーを蓄えることができますが、非常に不安定で、容易に周辺の何の化学物質にでも電子を与える(酸化する)ことができ、これがDNAなどの重要物質を傷つける原因となります。ところが、CoQ10は、大変安定的にエネルギー伝達を行うことができるので、エネルギー生産の要であるミトコンドリア内でも、フリーラジカルを生成することなくエネルギー転換がスムースに行うことができます。

 ところが、ヒト(人間)の場合、加齢とともにCoQ10が激減します。つまり、エネルギーを生産するミトコンドリアの機能が衰えることを意味します。また、CoQ10が減少すると、エネルギーの転換機能がうまく働かなくなり、フリーラジカルの発生が増加する→ミトコンドリアが傷つくという悪循環が発生します。

 エネルギーを生産することが衰える、すなわち老化を抑制するのは、CoQ10が重要であることが分かります。

 

 <CoQ10を維持するために>

 当然、加齢で減少したCoQ10を食べ物として摂取することが重要です。最近ではサプリメントもたくさん市販されています。

 しかし、胃腸から吸収されたCoQ10も体中の細胞へ満遍なく送り届けることも重要です。すなわち、「血液循環」の維持そのもです。

 体を動かす効果は、種々の側面からその有効性を説明されていますが、「血液循環」に関しては直接的にその効果を得ることができます。

 バランスの良い食事と、適度な運動は、以上のミトコンドリアでのエネルギー合成からも大変重要なアンチエイジングの基本であることが分かります。

 

<適度な運動へのお勧めDVD>

 筆者は、ストレッチアエロビクス(30分/日)を20年続けており、またCoQ10は市販のサプリメントを5年以上使用しています。とくに、CoQ10を使用してから徐々に運動量を増やし、筋肉量もここ10年間少しずつ増加しています。

 下に推薦する、DVDは負荷も少なく毎日続けることができ大変お勧めです。